日本で戦後急速に流行った「KISSATEN(喫茶店)」とは・・・。
【‘60年代から’70年代に流行した喫茶店】
◎経済の高度成長時代、仕事に追われる人々のストレス解消の飲み物コーヒー。
当時は、コーヒーといえば喫茶店しかなく、そこに一時的な「安らぎ」「癒し」「ロマン」など求めて集まりました。また当時はほとんどの家庭にエアコンがなく、一時的に暑さや寒さから逃れるために冷暖房完備の喫茶店を利用した方も多くいました。
スタイルとしては今のように大型店はほとんどなく、サロンやクラブ的な要素の強い小型店が多く、店側と客との距離が近く、人同士の付き合いを大切にしたアットホームな店が多かったようです。
現代では席が隔離されているファミリーレストラン、ファーストフード、大型チェーン店やマンガ喫茶、インターネットカフェなど店員や他人と接触しない喫茶が流行しています。
【当時の主な喫茶店】
純喫茶
洋酒喫茶
和風喫茶(抹茶と和菓子、茶房、茶寮など)
軽食喫茶(スナック)
社交喫茶
歌声喫茶
名曲喫茶(クラシック)
音楽喫茶(JBL,アルテックなど家庭では買えない高級オーディオ)
ジャズ喫茶
美人喫茶
ギャラリー喫茶
コーヒー専門店
カフェバー
ノーパン喫茶(チラリズム)・・大阪アベノのスキャンダル
・・・などなど
【‘60年代から’70年代に喫茶店で流行したメニュー】
ホットコーヒー(ブレンド系)
アイスコーヒー・・・関西では冷珈(レーコー)と呼んでいた。
ストレートコーヒー(ブルーマウンテン、モカ、コロンビア、キリマンジェロ、サントスなど)
ミルクコーヒー(オーレ)
ウィンナーコーヒー
コーラ
ミックスジュース
ミルクシェイク
トマトジュース
レモンスカッシュ(ポッカレモン?)
フルーツパフェ
チョコサンデー
プリンアラモード
イタリアンスパゲッティ
ナポリタンスパゲッティ
小倉トースト
モーニング
・・・・などなど
ジュークボックス
【‘60年代から’70年代喫茶店の備品いろいろ】
厚手のコーヒーカップ
ステンレス製のミルクピッチャー
平凡パンチ
プレイボーイ
競馬新聞
店の広告マッチ(マッチの収集)
ジュークボックス(※学生街の喫茶店)
高級オーディオ(高価すぎて個人では所有できなかった)
・・・・などなど
霧島昇、ミス・コロムビア「一杯のコーヒーから」
【コーヒーにまつわる音楽】
〇「シバの女王」
紀元前10世紀、モカの港のあるイエメン伝説の女王。
〇「コーヒーカンタータ」
18世紀前半、コーヒー事情は現在とは全く異なったものでした。ロンドンのコーヒーハウスは女人禁制とされ、バッハの生きた時代のドイツでも「女性はコーヒーを飲むべきではない」とされていて、このような風潮に反発する女性の声を代弁した詩人のピカンダーが書いたとされる『おしゃべりをやめて、お静かに』(1732年頃)という作品に曲をつけたのがバッハで、今日では『コーヒーカンタータ』と呼ばれています。
〇「一杯のコーヒーから」
1939年(昭和14年)3月20日にコロムビアレコードから発売された流行歌。作詞は藤浦洸で、作曲は服部良一。歌は霧島昇とミス・コロムビア。
〇「コーヒールンバ」
1961年に西田佐知子が歌い発表された歌謡曲で井上揚水や荻野目洋子など多くの歌手がカバーしています。モカ・マタリ(イエメンコーヒー)の魅力を歌っている。
〇「学生街の喫茶店」
1973年にフォークグループ「ガロ」が発表した曲。
いかがですか! ご年配の方にはとても懐かしいのではないでしょうか?
西田佐知子「コーヒールンバ」
