廃盤が決まった、「カリタ ナイスカットミル」
いつもありがとうございます。
良いコーヒーミルなくして良いコーヒーを淹れることは出来ません。昔は、手挽きのミルが良いといわれていた時代から、近年は安価でカッティング刃の性能の良い電動式が発売され、電動式コーヒーミルの時代にかわりました。
特に私が15年以上前から一押しの電動ミルが「カリタ・ナイスカットミル」でした。近年、コーヒーブームとなり、ミルの重要性が見直されましたので、このミルはよく売れて製造が間に合わないくらいになりました。
当店は、今までこのミルを400台以上売っています。このミルを買った方は皆さん喜んで頂き、不満を言う方は一人もいませんでした。
ところが、このミルが8月をもって廃版となる、という通達がカリタから送られてきました。なんと、その理由が・・・、
「売れ過ぎて注文が間に合わず、納期が何か月にもなりお客様に迷惑がかかりますので販売を終了する」
との内容でした。??? 私には理解できない話ですが、そんな理由での廃版が今の時代にあるのでしょうか? びっくりですが、私ごとき一珈琲屋が騒いでみてもしょうがありませんのでそれを受け入れるしかありません。
急いで替りのミルを探さなければ・・と思っています。世の中には不思議なことがいっぱいあります。
福岡の珈琲店 「手音」さん
さて、先回の続き、福岡コーヒーの旅2店舗目は、村上崇(ムラカミ タカシ)の「手音」さんです。
〒815-0032
福岡市南区塩原4-12-10
営業時間
11:00~20:00
不定休
TEL&FAX
092-512-6117
村上さんは福岡市の名店「珈琲 美美(森光宗男)」で修行をされ独立された方で、私が頻繁に美美さんに通っていた時に修行なさっていた方で、美美さんの珈琲のスタイルを守りつつ、そこから自分の珈琲スタイルまで昇華させた素晴らしい深煎りの濃いコーヒー創っていました。
焙煎機は手廻しのロースターで、東京の旧 大坊珈琲店の焙煎機と同じタイプのものを使っているそうです。店は、カウンター、ボックス席に分かれていて、素朴の中に落ち着きのあり、歴史を感じさせてくれる空間でした。
名前も「手」から奏でる「音」で「手音」。全ての手間をかけ珈琲という音を奏でる! 素晴らしい名前ですね!
手音さんのホームページより
珈琲の注文からカップになるまでの所作に無駄がなく、時間をかけて一つ一つ丁寧に選別、粉砕、ネルフィルターのセット、抽出、カップに注ぐまでがまるで音楽を奏でているような動作、所作にただただ感心させられました。
私は「ブレンド」を頂きましたが、深煎りでとてもパンチのあるスモーキーなコーヒーでした。一杯で満足という昔のスタイルで、コーヒーの風味を最大限にカップに収めたという感じのコーヒーでした。
私自身はとても好きなスタイルのコーヒーでしたので、なんだか飲んでいてうれしくなってきました。こういった味を追求、探究したスタイルの珈琲屋が受け入れられる時代が続いてほしいものですね。物静かで決して無駄な話をしない村上さん。いつまでも頑張ってください! 応援しています。
皆さんも福岡に行って、深煎りのしっかりした風味のコーヒーが飲みたくなったら、是非、手音さんのコーヒーを飲んでみて下さい。旅の良い思い出の一つとなるでしょう!
