東京薬科大学名誉教授 岡希太郎氏
4月28日に待夢珈琲店旧店舗と可児市桜ヶ丘公民館で、東京薬科大学名誉教授の岡希太郎氏をお招きして「珈琲と健康のお話講座」を開催しました。講座は超満員、大盛況で終わりました。ありがとうございました。
現在、コーヒーと健康のお話をさせたら岡先生の右に出る方はいません。また、独自の焙煎や抽出理論もあり、ドリップコーヒーだけにある健康の秘密もお話ししていただきました。
【岡 希太郎(おか きたろう)プロフィール】
1941年東京都出身。東京薬科大学名誉教授、金沢大学コーヒー学講座講師。東京薬科大学卒業、薬学博士(東京大学)。スタンフォード大学医学部留学。薬化学と臨床薬理学を専攻。著書に「臨床薬理学」(朝倉書店)、「なるほどくすりの原料としくみ」(素朴社)、「コーヒーの処方箋」「珈琲一杯の薬理学」「医食同源のすすめ 死ぬまで元気でいたいなら」(以上医薬経済社)など。
じつは5月7日に、とても嬉しい重大な発表が舞い込んできました。
【緑茶やコーヒーを毎日多く飲むと、心臓病や脳卒中などで死亡するリスクを低下させるとの調査結果を、東京大や国立がん研究センターなどの研究チームが発表しました。チームは、全国の40~69歳の健康な男女約9万人を1990年以降、平均19年間追跡調査した。緑茶やコーヒーの摂取量と、心臓病や脳卒中、肺炎など日本人の主な死因で亡くなる可能性との関連を解析。緑茶を1日5杯以上飲む人は、1杯未満の人に比べて、死亡するリスクが男性は13%、女性は17%下がっていた。また、コーヒーを飲む量が多いほど死亡の危険性は減り、「1日3~4杯」と答えた人は、狭心症や心筋梗塞などの心臓病で死ぬ危険性が「ほとんど飲まない」とした人に比べて36%低かった。死亡リスクも24%減り、特に脳卒中については43%も低下していた。5杯以上飲む人については十分なデータが得られず、明確な有効性は確認できなかった】
という研究結果を国立がん研究センターや東京大などの研究チームが7日、公表したのです。また、脳内出血や脳梗塞などの脳血管病は43%、肺炎などの呼吸器病は40%低かったと日本東京癌学会は発表しています。
講座は超満員でした
これに先立ち行われた岡先生の講座(4月28日)はほとんどこの発表と同じものでした。それも、パワーポイントを使った詳しい説明で、ここにはとても書ききれるものではありませんが、要約すると大体このようなお話を2時間に渡りお話ししていただきました。
「毎日コーヒーを飲みなさい」
「脳に老人斑ができ始める前に、コーヒーを毎日1杯欠かさず飲んで、バラエティに富んだ食品をとる生活習慣をつけよう」
と提案する、サラリーマンのお手軽健康バイブル。
毎日1杯のコーヒーが肝臓がんや糖尿病を予防し、アルツハイマーリスクを軽減する。サプリでも薬でもなく、食で健康になる、これこそが王道。病気になりたくなければ十分な必須栄養素を摂取し、総カロリーを減らし、毎日欠かさずコーヒーを飲みなさい。
① コーヒーはこんなに体にいい
・コーヒーは肝炎ウィルス増殖を抑える
・コーヒーは動脈硬化予防に有効
・2型糖尿病もパーキンソン氏病も予防
・認知症リスクをコーヒーが回避する
・コーヒーはアルコールの毒消しといえる
・カフェインとポリフェノールの相乗効果
・コーヒーのポリフェノールは「クロロゲン酸」
・ニコチン酸とNMP
・コーヒーVSお茶
・コーヒー飲んで脳トレを
・がんにならない8箇条 など
② どんなコーヒーをどのように飲むといいのか?
・浅煎りと深煎り
・「成分ブレンド」で両方のいいとこどりを
・がんを予防するコーヒー指南
・糖尿病を予防するコーヒー指南
・アルツハイマー病を予防する1日2~3杯のコーヒー
・1日何杯まで飲んでいいか?
・インスタントと缶のメリットは など
➂ 食と長寿と病気予防 必須栄養素とコーヒーの相乗効果
・約50種の必須栄養素が必要だ!
・コーヒーは必須栄養素の働きを助ける
・ポリフェノールは混ぜると効く
・スーパーマーケット店長の減量計画
・PPK(ピンピンコロリ)の約束事
などでしたが・・、詳しくは
岡希太郎著 「毎日コーヒーを飲みなさい」(集英社)をお読みください。
最後に、「一日4杯飲むととても健康には良い!」「毎日コーヒーを飲みましょう!」と締めくくりました。
講座に来た人はコーヒーの効能を国立がんセンター等の発表よりも10日も早く、それも、詳しく聞けたことになりますね。充実した講座となりました。
