ドリップコーヒーの抽出技術 Part4 ドリップコーヒーの抽出技術 Part4
ドリップコーヒーの抽出技術 Part4

ドリップコーヒーの抽出技術 Part4

更新日:2015年4月1日
コーヒー焙煎チャート

コーヒー焙煎チャート

いつもありがとうございます。今回から抽出技術のお話の続きをしていきます。

自分が美味しいと感じる一杯のコーヒーを家庭で淹れるためには、まず自分に合った焙煎豆選びが必要です。

以前にお話ししたように、焙煎後時間がたっていない新鮮な珈琲豆が絶対条件です。しかし多くの方は、豆を選ぶ時にコロンビアやブラジルなど産地や何々ブレンドを優先して選んでいますが、豆を選ぶときはまず豆の「焙煎濃度」を第一優先にしてください。
コーヒーは同じ豆でも焙煎濃度が違えばまったく違う香味や味になります。極端な事を申し上げれば、コロンビアの一種類だけでも、焙煎濃度を変えれば何十、何百の違った香りや味のコロンビアが出来るのです。

〇焙煎濃度が浅い(ライト~ミヂィアム)と苦味が弱く酸味が豊かでフルーティな香りが楽しめます。苦味が苦手な方や刺激の弱いコーヒーを好む方にはこの焙煎濃度のコーヒーを選べば良いと思います。

〇焙煎濃度が中(ハイ~シティ)くらいですと苦味と酸味のバランスが良く、コーヒーが本来持っている果糖(果実の糖)の甘味が感じられ、日本人が好むブラックコーヒーには一番向いています。実際この焙煎濃度を好む方はとても多いですので、ジャパニーズローストと呼んでも良いくらいと私は思っています。

〇焙煎が深い(フルシティ~イタリアン)と、苦味とコクが強く酸味はほとんど感じられなくなり、コクの強い味となり、香りはロースト臭といわれる芳ばしい香りにかわります。通称コーヒーマニアといわれる方々はこのロースを好む傾向にあります。また、ミルクや砂糖などを入れるにはとても合う焙煎濃度です。

焙煎濃度を正確に表すのには「L値」が用いられます。

※L値とは?
焙煎度を測る専門的な数値。黒を0、白を100とした測色法で、明度をあらわす数値です。焙煎の度合いが進み、色づきが濃くなるにつれて数値はだんだんと0に近づいていきます。

豆

まず自分の好む焙煎濃度を見つけることから始めてください。その後、マイルドな味を好むならコロンビア、グァテマラ、ケニア、ソフトな味を好むならブラジル、イエメン・モカなどと産地で選ぶと良いでしょう。それがコーヒー選びの基本と手順とお考えください。

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