ドリップコーヒーは健康に最良なコーヒー!! ドリップコーヒーは健康に最良なコーヒー!!
ドリップコーヒーは健康に最良なコーヒー!!

ドリップコーヒーは健康に最良なコーヒー!!

更新日:2022年11月18日
抽出

健康に最適なドリップコーヒー

いつもありがとうございます。
今回は、日本で最も好まれている抽出法のドリップコーヒーが、味も香りも良いばかりではなく、健康コーヒーとしても最良で、今注目されているお話です。

コーヒー抽出法には2方式があります。

a.透過式(ドリップ)コーヒーの粉にお湯を注ぎ入れ、フィルターで「濾して」おいしい香味成分だけを贅沢に抽出する方法
(布ドリップ、ペーパー・ドリップ、ペーパー・ドリップ式コーヒーメーカー)

b.浸漬式(ボイルド)コーヒーの粉をお湯の中に浸し漬けて、「濾さない」で香味成分を抽出する方法 
(ターキッシュ・コーヒー、パーコレーター、コーヒーブレスなど)

実は、この2方式で抽出される成分は随分違います。近年研究が進み、ドリップ式で濾して飲むコーヒーは、健康に一番良いという結果が出ました。ボイルド式で、濾さずに飲んだり、濾す能力が弱かったりした抽出液には、コーヒーの「滓」が多く出ます。実は、その滓に、コーヒージテルペン(カフェストール、カフェオール)なる化合物が多く含まれます。

カフェオールとカフェストールは、コーヒーに存在するジテルペンですが、アラビカコーヒーの豆には、重量当たり約0.6%のカフェストールを含みます。フレンチプレスのコーヒーやトルココーヒー等、未濾過のコーヒーに最も多く含まれてきますが、ドリップコーヒーで濾過したコーヒーは、無視できる程度の量しか含まれません。
滓の混ざったコーヒーを毎日飲んでいると、コーヒージテルペンが吸収され、血中総コレステロール値や血糖値が上がり、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などになるリスクが多いといわれています(フィンランド人の死亡原因にコーヒーが関係している)。エスプレッソはドリップ式ですが、濾す能力が弱く滓が多く出ますので、ボイルド式と同じと考えられます。

ドリップコーヒーは、味ばかりではなく健康にも良いと化学的に証明されたのです。

また、最近東京薬科大学名誉教授の岡希太郎さんが「コーヒー飲用での歯の黄ばみ」について発表しましたので、ご本人の許可を得てご紹介いたします。

※ 医薬経済ONLINE「栄養成分ブレンドコーヒー それは希太郎ブレンドコーヒー」より抜粋

濾さずに淹れるコーヒー

濾さずに淹れるコーヒー

温度計

タイマーとスケールを使用して正確な抽出が大事!

コーヒーで歯が黄ばむわけ

健康な歯は元気な長寿の要件です。俗にいう「8020運動」とは、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という厚労省と日本歯科医師会が推進する公益財団事業です。自分の歯が20本以上あれば、何でも噛んで食べられるので、虫歯や歯周病を防ぎ、それが原因の慢性炎症を抑制して、加齢性疾患(心臓病、脳卒中、アルツハイマー病など)のリスクが下がるのです。しかし、そうはいっても現実はなかなか難しい。そこで先ずは「歯磨きを励行して歯の黄ばみをなくすことが大事」と、パリにある国際統合歯科アカデミーが黄ばみ予防を奨励しています。

しかし、歯の変色はさまざまな理由で発生します。紅茶やコーヒーや食用色素などの成分が歯に浸透するため、その汚れがエナメル質の多孔質構造に残る可能性があります。喫煙も歯の変色の一因で、タバコの煙の色素がエナメル質に蓄積します。加齢に伴い、エナメル質が徐々に侵食されて黄色い象牙質が露出すると、更なる蓄積が起こります。
ネットで見るほとんどの記事で、着色原因の筆頭にコーヒーが書いてあります。しかし、筆者(岡希太郎)が気にしているのは、「コーヒーの淹れ方」です。黄ばみができるとする実験用のコーヒーは、3.5gのコーヒーを300mLの熱湯で「長時間」かけて抽出していますが、これを私が勧める健康コーヒーの淹れ方は10gのコーヒーを30mLの湯で「短時間」で抽出と比較してみると、実験用コーヒーは健康コーヒーの約10倍の熱湯を使って「長時間抽出」しているのです。

すると、何が起こるかと言いますと、普通(3分以内)に淹れて飲むコーヒーには溶けてこない難溶性の色素(難溶性メラノイジン)が、長時間抽出の実験用には溶け出してくると推測できます。そして、吸着平衡の理論から予測すると、難溶性メラノイジンは義歯材料に吸着し易いとなるはずです。

【まとめ】

「コーヒーは歯の着色の原因」というのは本当です。特に、高分子色素が着色しやすいのです。高分子色素は、浅煎りの豆よりも深煎りの豆の方が多いです。深煎りコーヒーを、お湯を多く使用して、抽出効率を上げるために長時間抽出したコーヒーになればなるほど、着色の原因となるようです。よって、コーヒー豆を定量(一般的な)使用して短時間で(3分以内)ドリップ式で基本に忠実に淹れたコーヒーでは、着色することはほとんどないとのことです。

市販のコーヒーには、溶けにくく歯にこびりつく高分子メラノイジンを多く含んでいる商品(一部の缶コーヒーやリキッドコーヒー?)がありますし、「自宅で淹れているから大丈夫」と言っても、必要以上の湯を使って時間をかけて抽出すれば、やはり着色物質が混ざってきます。

ドリップ式で正しく淹れたコーヒーには、高分子メラノイジンが入っていても微量です。抽出効率を上げようと時間をかけて乱暴に淹れる安物コーヒー、缶コーヒーなどはタバコに次ぐ歯の汚れの原因ですが、正しく淹れれば、歯が汚れることはありませんし、第一に美味しいコーヒーとなるのです。

家庭で新鮮な豆を淹れる直前に挽いて、基本に忠実にドリップしたコーヒーは、コーヒージテルペン等も少なく、血中総コレステロール値や血糖値の上昇も抑え、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞のリスクを低くする効果が認められています。また、歯の黄ばみの原因となる高分子メラノイジンも抽出されにくく、安心して毎日の健康飲料として飲むことができる素晴らしいコーヒーとなります。

  • Twitter