アイスコーヒーのバリエーション アイスコーヒーのバリエーション
アイスコーヒーのバリエーション

アイスコーヒーのバリエーション

更新日:2019年8月7日
アイス

夏はアイスコーヒー!

いつもありがとうございます。
今年は梅雨が長く鬱陶しい日が続きました。空気中に湿気が多いと珈琲の焙煎も大変ですっきりしない日が多かったように思います。その日その日によって条件が違ってきますので、何年やっても焙煎によって豆に命を吹き込む作業は難しいですね。
7月29日に梅雨明け宣言をしたと思ったら、8月8日に立秋を迎えますので、今年の夏は10日程度しかなかったという事になりますね(笑)
来年は東京オリンピックの年ですが、旧暦カレンダーによると、夏が長い年となりますので大変暑い大会になると予想されますので、選手の皆さんも観客の皆さんも大変ですよ。

夏と言えばアイスコーヒーですね。
近年は一年中アイスコーヒーが飲まれていますので、どの珈琲店でもアイスコーヒーを使ったバリエーションメニューが増えてきました。

コーヒーフロート

バニラアイスクリームを乗せたコーヒーフロート

私は外出先で良く外資系のコーヒーチェーン店に入ります。基本的には画一的な味のチェーン店にはどんな職種の飲食店でも行かないという生き方を貫いていますが、珈琲に関しては、例外的にどんなメニューがありどんなコーヒーが飲まれているのかを知る為に入ります。

最近は、入って迷うことなくレジの横に目立つようにあるポップ広告の商品を注文するようにしています。その時期の一番のおすすめ商品だと思うのでまずはどんなコーヒーなのか試飲してみます。抹茶系だったり、ほうじ茶系だったり、チョコレート系だったり、ホイップやビーズ系の飾り物などが乗ってお菓子感覚の飲み物が多いように思います。価格も定番の商品よりもずっと高く高客単価を狙った商品なのです。

アイスコーヒーは使用する豆が深煎りですので、味わい深く濃度も濃いのでいろいろなバリエーションコーヒーに向きます。シロップで甘味をつけても良いし、フレッシュを入れるのも良いです。また、ミルクをたっぷり入れたアイスカフェ・オ・レなどは定番商品としてとても人気があります。

ドリーム

アイス・カフェ・ドリーム

チョコレートシロップを使ったバリエーションメニューなども豊富に開発されていて、アイス・カフェ・モカ(アイス・カフェ・ドリーム)なる商品はアイスカフェ・オ・レにチョコを混ぜてつくります。ミルクとコーヒーとチョコのバランスがとても良く疲れた時にはもってこいのコーヒーで、甘くて女性や若者に人気のコーヒーです。最近では、アイス・抹茶ラテやアイス・ほうじ茶ラテなど、お茶系とのコラボ商品も多く開発されています。

コーヒー単体の良さをブラックで味わっていただく物ではないので、それほど上質なコーヒーを使用する必要もなく、お菓子感覚の飲み物で毎日飲むというコーヒーではないので、一時(季節)の流行商品のような気がいたしますが、それはそれでコーヒーのもつ魅力の一つととらえていますし、各社商品開発に尽力していますので、それぞれがそれなりに納得のいく味のコーヒーに仕上がっているのには感心させられます。

しかし、自家焙煎珈琲店はコーヒー単体のレベル、美味しさを追求している店主が多いので、バリエーションコーヒーを「あんなのは珈琲じゃない!」と主張するマスターもいます。特に昔の方はその傾向が強く、バリエーションコーヒーを置くこと自体「恥」と考えている方もいるようです。また、通称「コーヒーマニア」といわれるお客さんも、バリエーションコーヒーを置いている店を二流、三流店と決めつける傾向にあります。

確かに、珈琲豆の持つ資質の良さを焙煎と抽出によって最大限引き出し珈琲の魅力をブラックで美味しい珈琲に仕上げるのはとても大変ですし、そこを我々自家焙煎店は目指すのですが、でも、それだけで良いというものでもないように思います。提供、店創りなど、お客さんに支持される店になるにはそれ以外にもいろいろな要素が必要だと思います。

その中でも、他の物といろいろ組み合わせて楽しむバリエーションコーヒーはとても大きな魅力の一つですし、世界では多く飲まれて愛されているコーヒーです。そういったバリエーションコーヒーの持つ無限の可能性もお客さんに知っていただくこともとても大切だと私は考えています。

私は42年前の開店から、いろいろなバリエーションコーヒーを開発しました。師を持たず、どこの店でも修行をせずに、当時の月間珈琲専門書「喫茶店経営(柴田書店)」を読んで、独学でその中に掲載されている全国の有名店のメニューを試し、試行錯誤しながら自分流に変え、季節ごとに2品を新メニューとして提供していました。一時はコーヒーメニューだけで60メニューもありました。

その中には炭酸とコーヒーのコラボ商品「コーヒースカッシュ」なども商品化しましたが、そのメニューは再注文をする人が誰一人いませんでした(笑)しかし、今ではコーヒースカッシュもいろいろな店で提供されていて珍しい商品ではなくなりました。

また、苦みが少なく軽い味わいで近年人気の「水出しアイスコーヒー」も早くから始め、32年くらい抽出方法をいろいろと試行錯誤して提供してきましたが、今の新しい店になってからは廃版にしました。理由としては、コーヒーの旨味成分が水では十分引き出せないとの長年の研究結果からです。
「脂肪」の「脂」の「つきへん」をとると「旨い」となります。旨味成分は脂肪の中に含まれる成分なのです。「水と脂」ではないですが、豆の旨味成分を充分引き出すには、水では温度が低すぎて旨味成分が出切らず、高温のお湯でのみ旨味成分が多く抽出されるという結論となったのです。ですから今はお湯で抽出してからそれを冷やしてアイスコーヒーとして提供しています。

これに関してはいろいろな方のご意見もありましょうが、私はそう考えたのです。なんともあきらめが悪いと申しましょうか?決断が遅いと申しましょうか?その考えに到達するまで32年もかかってしまいました。

開店5年目からは自家焙煎を始めましたので、その後だんだんとバリエーション・コーヒーのメニューを減らしていきましたが、今もバリエーション・コーヒーメニューは20種類くらいあります。
勿論、単体でのコーヒーの追及も日々努力をしていますが、私は、コーヒーの持っている様々な魅力と可能性を多くの方に知っていただきたいという思いがありますので、これからもコーヒーが表現出来うるいろいろなバリエーションコーヒーの開発、提供も続けていきたいと思っております。

ホットもアイスもブラックコーヒーしか飲まないという方に、最近の「アイスコーヒー・バリエーション」を一度味わっていただきたいです。
珈琲の世界が広がるかもしれませんよ!

コールド

出来上がったコーヒーをシェーカーに写し氷で急冷

コールド2

極上のアイスコーヒー「コールド・コーヒー」の出来上がり!

◎当店が勧めるアイスコーヒーメニュー

① コーヒー・オンザロック
ドリップで濃いめのコーヒーを抽出して、温かいまま氷を入れたグラスに注いで出来上がり。少し薄くなりますが香りを楽しめて、それぞれの豆の個性が楽しめます。

② コールド・コーヒー
焙煎の深いコーヒーを抽出して、シェーカーに移し氷の入ったボウルで100回ほど回して出来上がり。コーヒー本来の美味しさがアイスでも楽しめます。バリエーションコーヒーにも向く。

③ アイス・カフェ・オ・レ
氷の入ったグラスにアイスコーヒー2、ミルク1の割合で入れ、最後にフレッシュクリームを隠し味で少量入れ、ホイップクリームを乗せて出来上がり。フレッシュクリームを入れる事でまろやかさが増す。

④ モカ・フロスティ
アイスコーヒーとチョコシロップとバニラアイスとシロップをミキサーに入れミキシング。グラスに移し、ホイップクリームとバニラアイスを乗せて出来上がり。

⑤ アイスド・エッグ・ノッグ
アイス・カフェ・オ・レに卵黄をいれミキサーでミキシング。滑らかで優しい味わい。

⑥ アイス・カフェ・ドリーム
ミキサーにアイス・カフェ・オ・レとチョコシロップとシロップを入れてミキシング。グラスに注ぎ、ホイップクリームを乗せて出来上がり。当店の人気メニュー

⑦ モカ・シェイク(裏メニュー)
アイスコーヒーにバニラアイスとシロップと氷を入れてミキシング。コーヒー味のシェイクで、氷のざらざら感が涼しい。

ミキサー

ミキサー一台あるといろいろなバリエーションコーヒーが美味しく簡単にできますよ!

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