珈琲の神になった「珈琲美美 森光宗男」 珈琲の神になった「珈琲美美 森光宗男」
珈琲の神になった「珈琲美美 森光宗男」

珈琲の神になった「珈琲美美 森光宗男」

更新日:2017年1月28日
森光さん2

在りし日の森光宗男氏

いつもありがとうございます。今回は悲しいお話をしなければなりません。何回か前にこのブログでもご紹介した、私の心の師、博多の珈琲美美 森光宗男氏が他界されました。年頭にご報告をとも思いましたが、正月からいきなりのご報告は差し控えさせていただきました。遅くなりましたが報告させていただきます。

葬儀

森光宗男氏葬儀会場

久留米市出身の森光宗男さんは、12月6日から大阪の焙煎機メーカー・富士ローヤル(株)の招待で、韓国に出向き「ネルドリップとねるっこの実演教室」を開催しました。会は大盛況に終わり、7日に帰路につくためにソウル空港で通関後、待合室のトイレに行かれたのですが、そこで帰らぬ人となりました。もうすぐで69歳となられるところでした。死因は不明ですので「突然死」と判断されました。

森光宗男さんの経歴はこのブログで紹介いたしましたので、その偉大さはすでにご存じの事とだと思いますが。

お亡くなりになられたのが韓国でしたので、日本にご遺体を運ぶのに手続きが大変で時間がかかり、帰国されたのが12日になりました。その夜には仮通夜を済ませ、13日に通夜、14日に葬儀を行いました。大勢の方々にお別れに来ていただきました。

葬儀会場は、関係者の方が森光さんの今までの旅で収集したコーヒー器具などで祭壇を飾り、森光さんの珈琲にかけてきた思いが満載でした。また、亡くなられた日の講演ビデオ放映やいろいろな写真なども演出して、まさに森光さんをしのぶ会さながらで、「珈琲の神様逝く」という精霊とした雰囲気の会場となりました。

森光宗男氏

森光さんは、生涯を、ネルドリップの普及に努め、モカコーヒーの普及に尽力された方です。最近では、誰でもが美味しいネルドリップ珈琲を楽しめるようにと、ネルフィルターを使った抽出器「ねるっこ」を発明されていました。

森光さんは、東京の有名店「もか」の標交紀(しめぎゆきとし)氏(故人)の元で修行しましたが、その標さんも68歳で亡くなられ、標さんの師匠ともいう関西の珈琲研究家の襟立保博さんも68歳でお亡くなりになられたのです。

また、標さんや森光さんのエチオピア珈琲の旅をすべて面倒見てくれた、恩人のモプラコ社のヤンニさんも68歳でお亡くなりになられたのです。ただの偶然とは思えないような偶然なのです。

私は、報告を受けた日からしばらくはどうしてよいかわからず、茫然自失状態でした。仮通夜、通夜、本葬と3日間博多にてお悔みに行って参りました。

私にとっての珈琲の師「森光宗男」氏は、真に珈琲の神様になったのです。師の功績は計り知れません。前にも書いたように、師を語る時、一冊の本では到底おさまらないくらい濃くて深い素晴らしい珈琲人生を歩まれたのです。

残された私達(森光氏と珈琲の旅を共にする同志グループ)は、森光氏が開いてくれた「モカの道」を繋げていく事に全力で取り組んでいく事をみんな心に誓いました。

森光宗男氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。今までありがとうございました! 天国で標さんや襟立さんとネルドリップ珈琲を楽しんで下さい。合掌

光子さん

尚、珈琲美美はそのまま営業を続けています。自らの死を予言していたのでしょうか? 2年ほど前から奥様の充子さんに焙煎の技を伝えていて、奥様が焙煎を任されていたようです。これからは「森光充子の珈琲美美」として皆様に愛されていくのでしょう!

みんなで応援したいと思います。今回は報告だけで申し訳ございませんでした。

次回には「珈琲の名著Part3」を書かせていただきます。

  • Twitter